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2006年 07月 21日

専門店の返品・リベートの現状

皆さん、こんにちわ。このブログは小売業で働く方やその業界に関連する方々に日経ニュースを役立つ情報にしてもらうことを目的に運営しております。どうぞよろしくお願いします。

【昨日・今日の業界ニュース】
●三越の07年2月期純利益25%増に・物流センター売却益103億円

【コラム】
7月19日の日経MJの専門店調査のコーナーに小売業とメーカーや卸との商慣行の関する調査結果の記事が掲載されていました。現在行われている商慣行で最も多かったのは返品で次に多かったのはリベートによる販促であり、1年前の調査と比較すると大半の項目は減らしたが増やしたを上回ったそうです。

「取引の不透明さを是正する動きが高まったいる」とか「コンプライアンスへの気運が高まってきた」などという報道記事が多く、これは、ダイエーやマイカル、長崎屋など大手小売業の経営破綻により、返品やリベートが悪者扱いされたことにより、新聞記事も完全に悪いものという報道をされておりますが、私が以前弁護士さんと小売業と仕入先との契約内容を見直しをしていたときに確認したのですが、実は返品やリベートは法に違反するものではなく、問題なのは仕入先と小売業者の契約関係が曖昧なこと、つまり文書化されいないことで損害賠償など民事的なリスクがあるということでした。

つまり返品することが契約書で明文化されていれば法律的には良いということで、マスメディアが騒いでいるほど不法な行為ではないと言えます。

しかしながら、返品やリベート条件の明文化など法律的にも、また取引先との関係を強化する観点から見ても取引の透明さが必要なことは間違いありません。

取引先との関係、商売の視点から見ますと、返品により売れなかった商品のリスクは小売業と卸やメーカー、双方で責任をとるような仕組みになっていますが、実は、メーカーや卸も返品分を見越して原価に反映していますので、結局売価が高くなり、売れ残り商品のリスクは消費者へと反映しているのです。

当時私は、返品をされていないとされるアパレル専門店チェーンの2社のトップに返品しない考えをインタビューしにいったことがあるのですが、両社に共通していいたのは、返品することで増える自社の粗利益よりもお客さんの利益を優先に考え、その結果として返品していないということで、当時の自分の顧客志向の低さに恥ずかしさを感じた記憶があります。

数年前に返品やリベートの行き過ぎでそれがマスメディアにより暴露され、世間からたたかれたダイエーは現在返品がないということを知り合いのメーカーの人から聞きました。返品やリベートをやめることは良いですが、メーカーだけが儲かっているのでは全く意味がありません、返品やリベートにかかるコストが仕入原価からなくなり、お客さんに還元できてこそ、小売業が果たせる社会的な役割ではないかと思います。



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by operationdesign | 2006-07-21 08:42 | マーケティング


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