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2007年 11月 26日

バイヤーの情報活用には難あり

 今日の投稿はIT系のウェブサイトからのシステム導入事例からです。その事例はといいますと、GMSになるのですがイズミヤさんで、事例のソリューションはビジネスインテリジェンスです。
 (イズミヤ、新BIツール導入、バイヤーの情報活用徹底が狙い )

 ビジネスインテリジェンスとは、データマイニングやOLAPなどといわれている情報ツールを使った大量データを分析するITベンダーのソリューションの総称であり、発注や在庫管理などの業務システムとは違い、情報活用ソリューションなのでMDや出店などの経営活動に活かせるのではないかと、経営者層や経営企画スタッフの方々には大変関心の高いソリューションでもあります。

イズミヤでは、バイヤーが毎週月曜日に月間の売上や仕入、在庫の予測値を算出されているそうなんですが、これがバイヤーの業務に大きな負担となっていたそうで、月曜日9時の会議に間に合わすために早朝6時から出勤しているバイヤーもおいたそうです。

この予測作業をBIでは最も有名なビジネスオブジェクト社のツールを導入することで、スピードメーターの針をパソコン上で動かすだけで実現できるようにされたそうです。この予測作業が簡単になったことでバイヤーのシステムに対する抵抗感がなくなり、情報活用がさらに進むと期待されているようです。

記事を見て正直思ったのは、そのような業務をバイヤーがする必要があるのか?ということです。実際どういった作業をされているのか詳細は分かりませんが、小売業なら月間の売上、仕入、在庫予算を週間で修正しているのはどこでもされているマネジメント手法で、本来ならそのようなルーチンワーク(間接業務)はラインスタッフが行うのがチェーンストア経営のあるべき形です。

また、何度かこのブログでも出てきましたが、ドラッガーが言った言葉に「しなくても良いことを効率的に行うことほど無駄なことはない」という名言があります。バイヤー業務と一口に言っても、アパレルと日用品では全く仕事内容が違いますし、このような売上予測業務をやることが一概に間違いであるとは言えませんが、やはりバイヤーの仕事こそが小売業が社会に対して付加価値を提供できる活動の最も重要な一つでもあります。

大手企業になればなるほど管理システムができてしまい、雑務が多くなるということだと思いますが、やはり、バイヤーさんには商品の品質を高める業務に集中していただきたいものです。



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by operationdesign | 2007-11-26 23:13 | IT活用
2007年 11月 21日

コスト削減に役立つ、電子チラシ!?

11月24日の日経新聞にリクルートが電子チラシビジネスを本格展開するとの記事が掲載されています。電子チラシとは、新聞の折込チラシを電子化したもので、同社が開設するウェブサイトではユーザーが郵便番号を入力するだけでその地域のチラシが閲覧できるというものらしいです。この電子チラシは凸版印刷などがすでに先行してビジネス展開されているのですが、フリーペーパーのノウハウのある同社はそのノウハウを活用して追撃したいということでした。

 そもそもチラシとはテレビCMと同じで生産者や販売者が不特定多数に対して一方的に送りつけてくるものですが、必要な情報だけを入手できるという今のネット時代の象徴するかのように、新聞の折込チラシもいよいよ必要なものだけに選別されていくように思えます。

折込チラシが消えるということはないと思いますが、生活者にとってみれば必要なチラシはほんの少しでほとんど不要なチラシであり、その点を考慮するとこのビジネスは大変優れたビジネスかもしれません。企業側にとってみてもチラシの配布を効率的にしてくれ、販促コストの削減に一役買ってくれることに期待できます。

今後は、サイトでの閲覧だけではなく、必要な店のチラシのみメールで受信できるってことも想定できます。

ファッションチェーンの方にとってはチラシとは縁遠いものですが、新しい商品やイベント情報を送れるとしたら、顧客の声を聞ける数少ないチャンスであり、信頼関係を築ける手段として有望ではないかと思います。客数増加に一役買ってくれるかもしれません。



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by operationdesign | 2007-11-21 22:30 | 顧客満足
2007年 11月 20日

ニッセン、独自SNSで顧客の声収集

11月20日の日経新聞に通販大手のニッセンが顧客参加型のSNSを開設するとの記事がありました。興味深かったのは、ニッセンで購入した人は購入商品を着てみたり使ってみた感想をSNSに投稿でき、サイト訪れた人なら誰でも閲覧できるという点でした。

SNSはmixiの1日1万人の爆発的な会員増加で企業側からも最も注目されている媒体の一つで、多くの人がコミュニケーションに使えるというその機能の特徴から多くの企業がニッセン同様に顧客の声を集めたいと考えられておられます。ご存知の方も多いと思いますが最も成功しているのは、化粧品ユーザーの評判をSNSで情報交換できるようにした@cosmeです。

しかし、多くの企業ができない要因でもあるのですが、自社商品の顧客の評判をオープンにすると批評される可能性がかなりあります。風評とは恐ろしいもので長年かけて築いた信用も一瞬で崩れることだってあります。それを考えるとSNS開設に躊躇するのはうなずける話でもあります。

そういうことを考えるとニッセンの今回の決断は、顧客の自社に対する評価をリアルタイムで世間に公表するもので、自社商品に限定したSNSとは聞いたこともありませんし、大変勇気ある決断だと思います。

私自身、記事を拝見し関心すると同時に思ったのは、購入前の情報収集がが当たり前となった世の中では、信用低下のリスク回避よりも顧客の声に耳を傾けているという企業姿勢を社会に示すほうが大事ではないかということです。

信用は守るものではなく、リスクをかけても積み上げていくものではないでしょうか。



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by operationdesign | 2007-11-20 23:25 | 顧客満足
2007年 11月 20日

衣料品専門店既存店売上-2007年10月


今日の投稿は11月19日のMJに掲載されていましたカジュアル専門店各社の10月度既存店売上実績からです。
9月に比べ10月で既存店売上がプラスに転じたのはユニクロ、しまむら、ポイント、西松屋チェーンで日曜日が前年より1日少ないことを考慮するとお客さんにとっては昨年よりも更に価値が高いサービス(品揃え)が提供できていると言えるのではないでしょうか。一方、最も悪いのはライトオンでその要因は前月同様、若者ファッションのジーンズ離れということを挙げられていらっしゃいます。
 
アパレルリテイラーにとって10月とは秋物がプロパーで販売できる時期で、初秋や晩夏物に比べ、生活者が着る枚数そのものが増えますので、当然客単価がアップし粗利益率を稼ぐことができる時期でもあります。

実は、多くのアパレルリテイラーは春夏物で損して秋冬物で儲けるという図式で経営が成り立っている会社が多いのも事実で、今回のように秋物が販売不振に終わると通期の業績に少し不安が残ることは否めません。

また、控えている12月商戦に向けて、11月中には秋物が一掃され、冬物だけで売り場が埋められていないとさらに悪い事態に陥ることは言うまでもありません。そういう意味では売れないと思ったら、すぐに値下げし、不振在庫を翌シーズンにまわさないことが高い粗利益率を秘訣だということになります。 各社とも冬物での巻き返しに期待したいと思います。


          7月     8月    9月    10月
ユニクロ      ▲11.7  ▲1.4  ▲12.9  4.2
ライトオン     ▲10.3  ▲6.5  ▲24.4  ▲17.2 
マックハウス   ▲10.1  ▲0.5  ▲13.9  ▲1.5
UA        ▲4.8     3.2   ▲3.1   ▲4.3 
ジーンズメイト  ▲14.8  ▲5.1  ▲13.9  ▲6.8
しまむら      ▲8.8    5.6   ▲7.9   3.0
ハニーズ     ▲10.5  ▲9.7  ▲13.0  ▲4.3
ポイント      ▲19.5  ▲0.6  ▲0.9   5.1
西松屋チェーン ▲9.3   ▲1.7  ▲17.3   2.8
青山商事     ▲6.1    1.1   2.4   ▲2.3
AOKI       ▲3.1    5.1   6.4   0.8
チヨダ       ▲8.1   ▲2.3  ▲1.6  ▲8.7
ABCマート    ▲3.3   ▲2.3   4.0  ▲8.1


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by operationdesign | 2007-11-20 06:37 | その他
2007年 11月 14日

ウォルマート、SAP導入

少し前のことになるのですが、11月9日(金)の小売業専門のIT情報発信サイト「リテールテクノロジー」を見ていますと、驚くべく事実が掲載されていました。それはタイトルに書きましたが、ウォルマートがSAPのソフトを導入するということです。(そのURLはこちら→リテールテクノロジー

驚愕しているのは私だけで、私以外の人はあまり関心がないニュースかもしれませんね(^_^;)

記事では、今回ウォルマートが導入するのは、SAPの財務会計部分だけだそうで、同社が自社開発した店舗と物流システムは既存のままで会計システムとデータ連携とるとのこと。導入時期と範囲なんですが、2010年までに全世界の店舗や事業所に導入するそうです。(SAP社の詳細はウェブサイトを参照→SAP

会計だけで導入期間が3年というと非常に長いように思えますが、SAPのソフトは入力側が多言語、多通貨でも本部側ではUSドルでリアルタイムで確認できるシステムですので自社開発よりも断然開発工数が低いはずではないかとおもいます。

今回は残念ながら財務会計部分だけのようですが、SAP社にはR/3という(今はERPというらしい)ERPパッケージを小売業向けにチューニングしたSAP for Retailというソフトがあるのですが、その中に会計機能は勿論、店舗発注や自動補充、配分などの在庫管理機能からPOSデータとの連携や物流機能まで盛りだくさんの機能があります。

中でも私が良くできているなと思うのは、商品や店舗などのマスタデータで、サイズ別やカラー別にグループごとに管理していくことが可能になっています。大量の商品マスタを保有しなければならない小売業にとっては大変良くできているシステムだと思います。

SAP社のホームページを見るとイオンやファミリーマートなど小売業も導入企業が多いように見えますが、実は今回のウォルマート同様、会計部分だけ導入されている企業ほとんどで、一部のみのモジュールの導入だけだとSAPソフトの柔軟な拡張性によるメリットを受託するには至ってないといえます。

一方、一部のモジュールだけでなく SAP for Retailが導入されているのは、国内ではヨドバシカメラやライトオン、ホームセンターのダイキ、カメラのナニワなどにとどまります。米国ではHOMEDEPOやリミテッドブランズなどがあります。

しかし、今回、会計だけにとどまりましたが、とは言ってもやはり世界最大の小売企業がSAPに決めたことで、国内の小売業界でもSAPの認知度があがることは間違いないでしょうね。

ブログを良くお読みいただいている方ならピンとこられたかもしれませんが、私は小売業の業務経験を沢山持つフリーのSAPエンジニアなのです。今回のニュースから今後多くの小売業の方々にお役に立てることと信じています(笑)


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by operationdesign | 2007-11-14 22:54 | IT活用
2007年 11月 08日

ユニクロ、今度はモスクワ

11月7日の日経新聞にユニクロが今度はモスクワに出店すると柳井会長兼社長が発表されておりました。
多くの人が「えっ!モスクワ??」と思われたかと思いますが、小売業関係者にとってはロシアとはそれほど未知の国だと思います。

同社はこの1、2年で上海、ニューヨーク、ロンドンと世界各国に矢継ぎはやに旗艦店舗をオープンされています。
チェーンストア経営の理論どおりであれば出店地域は限定し、集中することで出店コストを抑え、かつ地域内の認知度を高めることが正攻法とされています。(ドミナントエリア戦略)

国内ユニクロの成長の過程ではこのようなドミナントエリア作りをされてきたと思いますが、現時点では、グローバルファッションリテイラーとして世界から認知されることを優先されているからだと思います。その背景には2010年までに売上高1兆円とおいう目標があることは言うまでもありません。

過去の事例やセオリーを無視し独自の考えで事業を拡大していくことは大変勇気がいることで、正直その飽くなきチャレンジ精神は尊敬にあたいし、私もいつも刺激を頂いています。

一昔前ならダイエーの中内さんやヨーカドーの伊藤さんが日本の流通業界を切り開いてこられましたが、今後は柳井さんが世界の壁を切り開いていかれることと願っております。売上高1兆円を是非達成されて欲しいです。


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by operationdesign | 2007-11-08 22:49 | 経営者、経営戦略
2007年 11月 07日

大きいサイズが売上を底上げ

11月7日の日経新聞に衣料品各社で大きいサイズの販売が好調となかなか興味深い記事が掲載されていました。以前このブログでも紹介しましたが青山商事では顧客がネットから試着したい商品と店舗、日時の予約をすると5日後にはその商品と取り寄せてくれるサービスがあります(過去の投稿はこちら→青山商事、試着ネット予約システムを稼動

このサービスは2006年4月から開始されているのですが、試着できる商品は2着までとされていたのですが、売上がなんと前年比で5割増しとなったため5着まで試着可能にされたそうです。またワールドやユニクロでも大きいサイズをネットで販売されているのですがワールドでは前年の5割増し、ユニクロは前年3倍にもなっているとのことです。

面白いと思ったのはワールドで、同社のブランドINDIVIでは、店頭と同じ商品の大きいサイズ判をネットで購入できるそうで、今までINDIVIを着たいけどサイズがなかったという人たちから支持を受けていると思われます。INDIVIぐらい確立されたブランドですとかなり多くのニーズがあるように思えます。

記事を見て思ったのは、ようやく日本もサイズが選択できるという理解が定着したのかなということです。ギャップやタルボットを見ても米国のアパレルチェーンのサイズはかなり豊富で、買い物は便利なんですが、その点は日本の消費者にはあまり支持されているようには思えませんでした。しかし、今後はサイズに対する要求は間違いなく高まるのではないかと見ています。

サイズを一つ増やすと商品の数は単純に2倍となります。売り場坪数に限界がある以上、在庫はむやみに増やしたくありませんので、結果的に取り扱い品目を減少させることになります。サイズを増やすには、アイテム数を減らしてサイズを増やすか、アイテムを減らさずサイズも増やさないのか、大変難しい判断が必要となります。

現時点ではそういった判断が必要なくても同業他社やGMS、百貨店の衣料品のサイズ対応の取り組み状態により、必要に迫られる時が来るかも知れません。

その時に必要なのはサイズ別やカラー別に販売実績や在庫がわかる業務システムで、それはもはやファッションチェーンには必須ですね。また顧客がどの程度サイズに対する不満を持っているかという店頭の情報を経営トップまで伝える業務プロセスも今後ますます重要となってくると思います。



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by operationdesign | 2007-11-07 22:50 | マーケティング
2007年 11月 06日

コナカはM&Aで競争対策

11月6日の日経新聞に紳士服チェーンのコナカが岐阜の靴とブランドバック等の貴金属販売のフィットハウスの第三者割当増資を受け、30億円で資本参加するとの記事が掲載されていました。

コナカと言えば昨年同業のフタタを株式交換により経営統合されたばかりですが、早くも次のM&A案件に動かれたことになります。フィットハウスは東海地域を中心としたチェーンで、非上場なので詳細は分かりませんが、売上高は約290億円、経常利益は約29億円とのことです。

私も以前名古屋に住んでいたのでフィットハウスでよく買い物をしていましたが、土日だと結構人が入っているなと感じるお店で、このような企業を30億円で買収できるとかなり良い買い物をされたのではないかと思います。

紳士服業界は団塊の世代の大量退職やクールビズなどによるマーケットの急激な縮小が予測され、各社とも新しい顧客開拓を模索されている大変、競争環境の激しい業界です。たしか、先週もAOKIホールディングズが女性用スーツの品揃えを拡充すると発表されたばかりです。

しかしながら、業界の力関係は売上高1位の青山商事が2位以下を大きく引き離している横綱がいる業界であり、競争関係的にもかなり有利であることは間違いありません。そういったマーケットではMDや新ブランドで真っ向から対決するよりも、別マーケットで元気の良い企業を買収したほうが得策ではないかと思えます。

そういった意味でも同社の狙いは適切だと思いますし、フタタ買収を考慮してもこのようなM%A案件を成功させる人材層の厚さや金融機関との信頼関係の強さを非常に感じます。

今後の紳士服業界のマーケット拡大戦略には注目です。



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by operationdesign | 2007-11-06 23:31 | 経営者、経営戦略
2007年 11月 05日

イズミヤのアパレル発注システムに思う

11月5日の日経MJに衣料品が強いイズミヤのIT活用方法が紹介されていました。同社では2005年から携帯端末を使った発注システムを導入されており、サイズ、カラー別に在庫管理を行っておられるそうです。そして今年の7月からはその端末で発注もできるようにされたそうで、従来は発注可能数量を書いた大量の書類と売場の在庫を見ながら発注数量をメモし、事務所で端末に入力するという作業だったのですが、これがバーコードを読み取り、発注もできるようになり、発注作業は3割削減できたそうです。

同社では今後、このリアルタイムで在庫管理ができる端末を利用することで、売れ残りをなくし、粗利益率を改善させていきたいと考えておられるそうです。

記事を見て正直思ったのは、残念ながらこのシステムでは粗利益率を改善することは難しいということです。

衣料品の粗利益率低下要因は値下げによるところが大きいわけですが、これは発注作業が削減されても改善できる問題ではありません。

衣料品はシーズン前にその期間の販売見込み数量を発注するケースがほとんどです。つまり補充できる数量や販売できる数量はシーズン前にほぼ決まっているのが現状で、発注作業を削減して、納入リードタイムを短縮できたとしても、欠品は削減できますが、シーズン末に残る不振在庫を少なくすることには役立たないと思います。

食品や日用品のように売れたらどんどん補充できる商品ならシステムを活用することで、補充発注の精度を高めることは可能だと思いますが、前もって生産しておく必要がある衣料品では補充精度を高めることが期末の不良在庫を減らすことにはつながらないのです。

そうすると、前年実績や天候、今年のトレンド傾向などを加味し、シーズン前にどの程度発注すれば良いのか、計画の手助けをしてくれるシステムこそが不振在庫を少なくするシステムだと言えるのですが、今回の記事に掲載されいたシステムは現場の発注作業の軽減を目的としていますので、そもそもそのような計画精度を高めることは無理な話だというのが私の考えです。

こういった問題はほとんど企業にある問題だと思いますが、私自身は大変な大きな問題だと考えています。それは多額の投資額が必要な情報システムが経営課題ではなく、現場作業の問題解決にしかつながっていないということが言えるからです。

現場作業を軽視しているわけではありませんが、情報システム投資はその金額の大きさから、場合によっては株主や金融機関などのステークホルダーにも説明が必要なこともあります。そのような投資案件が作業削減だけで終わっているようでは投資効果を考えるとステークホルダーが納得しないことは明白ではないでしょうか。

このような問題が起こるのは情報システムの使用目的が不明確なことが主たる原因で、その理由は、情報システム部門には技術志向で経営課題への関心が低い人が多く、また業務部門には情報システムの知識に乏しい人が多いためであり、認識ギャップが大きすぎて最も大切なシステムで何を実現するかを不明確にしているのです。

このような大企業でも情報システムの活用はまだ現場の作業改善レベルが現状ですから、今後もますますシステムを開発するのではなく、活用して経営課題を解決するスペシャリストに対するニーズは高まっていくものと確信しています。



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by operationdesign | 2007-11-05 23:48 | IT活用
2007年 11月 01日

ワンゾーンで新たな付加価値を提案

10月31日の日経MJにファーストリテイリング傘下の靴専門店ワンゾーンが品揃えの約9割をオリジナル商品に絞った店舗を吉祥寺に開店するとの記事が掲載されていました。価格帯を1990円~2990円と低くすることで毎日服を着替える感覚で靴も履き替えてもらおうと考えておられるそうです。

記事を見て、やっとここまできたかと思ったのが正直な感想です。

同社がワンゾーンを完全子会社化されたのは平成17年の3月のことで、それから約2年半ほど経過しています。ユニクロの製造小売業(SPA)のノウハウをいつ靴業界に導入されるのかと楽しみにしていたのですが、圧倒的に強いSPAのノウハウをもつ同社でも異業種でそれを実現することはたやすくないようです。やはり工場や加工工程など生産体制作りに時間をようされたのではないでしょうか・

靴業界ではユニクロや他のアパレル専門店のようにオリジナル商品中心の専門店チェーンはまだ見受けられないように思えます。そのためこの吉祥寺の実験店舗は業界内では大変関心の高い取り組みではないかと思われます。それは、アパレル業界にSPA化の波が押し寄せたのと同様に業界を常識を揺るがすのでは、と思われます。

以前、チェーンストア経営を学んでいたときにチェーンストア用語ではウォンツ商品とニーズ商品に意味の違いがあることをしりました。ウォンツ商品というのは陳列するとどんどん売れる商品でいわゆる売れ筋商品のことです。一方ニーズ商品とはまだ市場に出ていないが顧客の要望を反映した商品のことで、米国ではチェーンストアがPBとしてこのニーズ商品を多く世の中に出し、国民生活の豊かさに貢献しているということでした。

ワンゾーンでは、毎日服を着替える感覚で靴を履き替えることができるようにしたいと発表されています。それはまさに生活を豊かにする挑戦だと言えます。



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by operationdesign | 2007-11-01 00:32 | 経営者、経営戦略