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2006年 12月 30日

2006年のご挨拶

今日は2006年の最後の投稿です。
ブログをお読みいただいた皆さん、1年間応援頂き大変ありがとうございました。
このブログをはじめてほぼ1年になりますが、多くのかたからコメントやトラックバックを頂きました、本当に感謝です。

私の近況ですが、2006年の秋から大手システムベンダーさんと小売業向け(特に専門店チェーン)のソリューションを一緒に企画する段階から参加することになりました。そのときに感じたことなんですが、ベンダーさんとユーザーさん(小売業さん)には依然、大きなギャップがあるということです。

ユーザーさん、特に情報システム部の方ではなく経営層に近いかたはMDや店舗オペレーションを効率化したい、顧客サービスを改善したいなど経営課題を解決したいと考えておられるのですが、ベンダーさんは技術者出身の方が多いのでシステムを安定的に稼動させることや要求どおりの開発などシステム開発サービスの品質を重要視されています。

そのようなことから私が情報収集している業務改革事例は主にシステムベンダーさんのホームページから収集するのですが、開発にいたる工程であったりハードウェアやソフトウェアへの要求をいかにクリアしたかという内容が多いです。品質や高度な技術を説明したいのわかるのですが、経営課題の解決にITを活用したいと考えている経営者や経営スタッフには全く関心のない内容になっているのです。

このような事例を少しでも分かり易く、業務改革の視点で伝えたいと考えたのがこのブログをはじめたきっかけでもあります。来年からも小売業の業務改革をより分かり易くお伝えし、小売業の業務改革のヒントにしてもらうことを目的に投稿していきたいと思っています。

2007年からもよろしくお願いします。(来年は1月8日頃まで投稿をお休みします)


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by operationdesign | 2006-12-30 21:28 | その他
2006年 12月 28日

イオン、人材不足で定年延長

このブログは企業の業務改革事例を調査と記録をすることで自分の知識習得と小売業界の問題解決のヒントにしてもらえることを目的に運営しています。

【コラム】
12月26日の日経新聞にイオンが定年を65歳に延長するとの記事が掲載されていました。流通業界で定年延長は初めてのことで今後大きな影響を与えそうだと憶測されています。具体的には59歳時点の役職を継続することでき、本社勤務している人が出身地に勤務することもできるそうです。また、短時間勤務を希望する人に対しても、契約社員という雇用形態で仕事を続けてもらえるようにするとのことです。

昨今流通小売業では深刻な人手不足で、特に現場の人が足りないようですが、いくつかの企業では人材を退職させずに、つなぎとめる対策を実施されています。(下の過去の投稿を参照してください)

若い人では、ワールドなどが実施しましたが、店舗のスタッフを契約社員から正社員に変更する方針を打ち出していますし、年配者は今回のイオンの記事のように定年延長が考えられます。これ以外にもパート不足も深刻で各社とも時給のアップを中心とした対策を実施されています。

いずれの対策も待遇を改善する内容ばかりですが、従業員が本当に会社(というよりも仕事)にロイヤルティを感じ、夢中で仕事を行う時とは、自分の意見が売場や商品など会社の施策に反映され、自分の仕事が貢献できていることを実感した時ではないかと思っています。

今後もさらに人手不足が加速すると思われますが、待遇改善だけでなく、若手の登用や業務改革PJの発足など従業員の意見を反映できるような社内改革も人材確保対策の一つとしてあげられることを願っております。


-------------------------過去の投稿はこちら-------------------------

●丸井の人材確保は定休日増加から
●アパレル大手で契約社員を正社員登用
●団塊世代退職後は女性の活用を
●人材不足で販売員の派遣も活発に
●流通チェーンの販売員、全国店舗へ一括派遣・アデコ



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by operationdesign | 2006-12-28 00:36 | 経営者、経営戦略
2006年 12月 27日

顧客購買履歴データの活用で売上120%アップ

このブログは企業の業務改革事例を調査と記録をすることで自分の知識習得と小売業界の問題解決のヒントにしてもらえることを目的に運営しています。

【コラム】
業態に関わらずほとんどの小売業にとって、顧客の購買履歴は最も関心の高い情報です。その情報の中でも離反しそうな人の情報には特に高い関心があります。どこの店に多くて、どんな商品を買った人に多いのか、性別や年齢層、職業などどのような人が多いのか?このような情報がわかれば業績は飛躍的に向上するのではないかと考えられます。ブランドイメージや商品構成、売価設定、売場レイアウト、接客応対までやるべき対策が具体的になることは間違いありません。

従来ですと、顧客の購買履歴はデータ量が大きすぎるために、分析や品揃えの改善レベルまでに活用することはなかなかできませんでしたが、昨今の情報テクノロジーの発展により統計や分析方法の知識がなくても比較的できやすくなっています。まだまだ値段は高価だと思いますが、、、

従来、小売業の情報投資は多くはコスト削減を狙いとしたもの多かった思いますが、今後はこのような顧客との接点、サービスを改善する道具としてのニーズが高まっていくことは間違いないと思われます。私自身もそのような事例は特に注意して集めていきますのでご期待ください。

少し話がそれましたが、今回の事例は顧客の購買履歴を分析し、離反しそうな人にDMを行ったり、顧客の名前を覚えサービスレベルを改善し業績をあげられている東急百貨店の事例です。主な内容は次のとおりです。
①1999年に他社に先駆けポイントカードを導入、購買履歴を分析するシステムも同時に導入
②その結果年間100万円以上購入するお客さんは2000年の18%から2005年では25%まで増加
③主な対策は上位顧客を特定し、購買履歴の低下しがちの人にDM発送を行う
④対策の実行は本部指示ではなく現場で実行
⑤最近はスタッフ全員がお客様の名前を覚えるまでに。

DM以外の対策としては、化粧品売場での顧客の購買履歴を分析した結果、シーズンごとにブランドを買い分けている顧客が多い事がわかり、従来ブランド別に開催していた販促を全ブランド同時に販促を行ってみると、なんと売上前年比120%を確保したということもあったそうです。

なかなか面白い事例ですね。情報システムの活用事例で売上をアップする事例はまだまだ少数ですが、今後は間違いなく増えていきますし、このようなテクノロジーが発展すればするほど、顧客の声を反映している企業とそうでない企業の格差が広がっていくように思えます



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by operationdesign | 2006-12-27 00:57 | 顧客満足
2006年 12月 25日

先週見つけた業務改革事例

このコーナーでは先週1週間で私が見つけた情報システム活用事例を掲載しています。情報収集の手間が省けるかも

【東急百貨店】得意客の購買情報を深掘り、ニーズ読み、囲い込み率上昇へ
<データ>
①業態:百貨店
②概要:ポイントカードシステムでたまった顧客購買履歴の分析し離反しそうな顧客への販促や得意客が買い回り購入するショップの合同販促などを実施し売上をアップ
③狙い:顧客サービスの向上
④参考度:○ (○、△、×の3段階評価)


おサイフケータイで「売り上げを伸ばす」
<データ>
①業態:多種
②概要:スーパーやサービス業で取り組まれているおサイフ携帯を活用したマーケティング活動のレポート
③狙い:顧客サービスの改善(来店頻度の向上)
④参考度:○  (○、△、×の3段階評価)


【アルソアねむの樹トラスト】テキストマイニング/顧客分析
<データ>
①業態:化粧品製造
②概要:化粧品の開発時に行うユーザーのサンプル検証会にて出された「意見・要望」をグループ化し傾向を分析
③狙い:顧客ニーズの充足
④参考度:○(○、△、×の3段階評価)


【ライトオン】販売情報の分析ツールを仕入れ先200社に提供
<データ>
①業態:専門店
②概要:データマイニングツールをエンドユーザーや取引先にまでライセンスを付与し情報を共有
③狙い:情報共有で機会ロスなど防止
④参考度:○ (○、△、×の3段階評価)


事例に対するコラムがあればあらためて投稿します。お楽しみに。



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by operationdesign | 2006-12-25 06:46 | IT活用
2006年 12月 23日

ライトオンの新システムが軌道化

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【コラム】
12月18日に投稿した「先週見つけた業務改善事例」でも紹介したジーンズショップのライトオンが取引先200社に、同社が導入したデータマイニングソフト(高度な情報分析ツール)のライセンスを与え、販売情報をリアルタイムに共有するとのニュースがありました。(ニュースは一番下を参照)

取引先と大量の販売データを共有することで商品調達のリードタイムを短縮し欠品と値下げを削減するやり方はウォルマートがリテールリンクと呼ばれる大容量のデータウェアハウスで行っていることは有名な話ですが、ライトオンでもこれと同じやり方をスタートさせるようです。

今年の9月ごとだった思いますが、新システム移行により納品ストップか店舗への配送ストップだったか記憶が定かではありませんが、在庫管理業務が停止するような大幅なシステムトラブルがありました。同社が小売業界の中でも情報システム投資に非常の積極的なことは有名で、一般的にこの業界の情報システム投資は売上の1%~2%程度の企業が多いのですが、同社の場合は単年度たけですが、10%以上の投資額なったこともあると聞いたことがあります。

投資対象となっているのは会計、発注、POSデータの取り込みを支える基幹システムとMD計画を支える情報分析、計画立案系システムです。今回取引先のライセンス供与しているのは計画系システムのビジネスオブジェクト社のシステムですが、基幹システムはSAP社のシステムです。これらのソフトウェアは其々の分野で世界的にも最も高いシェアを誇るソフトで、高額なソフトウェアでもあります。

同社がそのように積極的な情報投資をしている狙いは、バイヤーの独断による仕入れ方法から店舗を中心とした新たなMDサイクルを構築することにあります。その背景には、ファッションアパレルリテイラーとして生き残るには必須になりつつあるSPA(製造小売)化に失敗した教訓があるようです。つまりSPA企業のように自社で在庫リスクを持つ代わりに情報システムを活用することで仕入、集荷型の調達方法を維持しながらでも欠品や見切りを防止させることにあるようです。

ビジネスオブジェクト社の事例紹介には、具体的な内容の記載はありませんが、面白いのは売れ筋レポートや予算レポートが画像つきで表示されることです。マスタの管理だけでも大変だし相当お金がかかっているシステムであることは間違いありません。

このような大規模システムの導入をされているライトオンですが、まだ業務改革は情報システムの導入が終了したばかりで、ビジネス上の成果が表れるのはまだ数年先です。今後、同社の事例は情報システムの導入事例ではなく仕入、集荷型専門店の新しいビジネスモデルの事例となることを願っております。

最後にライトオンの事例のリンクをまとめておきます


-------------------------過去の投稿はこちら-------------------------
ビジネスオブジェクト社のライトオン導入事例
SAP社のライトオン導入事例(PDF)
【ライトオン】販売情報の分析ツールを仕入れ先200社に提供
【Right-on事例】“売れる仕組み”を支えるBIを最新版へ拡張




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by operationdesign | 2006-12-23 22:18 | マーケティング
2006年 12月 21日

紳士服専門店、都心で新しい顧客開拓

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【コラム】
12月19日の日経新聞に紳士服(スーツ専門店)チェーン大手3社が都心への攻略を各社多様な戦略で開始したとの記事が掲載されていました。90年代後半以降、マーケットの縮小や競争激化からスーツをコア商品としたメンズ専門店は百貨店やファッションビルから姿を消していきましたが、団塊の世代が退職する2007年問題をきっかけに再びメンズ専門店が都心に回帰するようです。

記事によりますと、AOKIホールディングスはなんと3300平方メートルと専門店業界では例がないような巨大な店舗を銀座や渋谷、池袋など一等地にオープンさせる計画だそうです。ちなみに11月にオープンしたユニクロのニューヨークの旗艦店も同じ大きさです。これ以外にもオーダースーツや高額スーツ、レディスまでそろえるとのことです。

一方、コナカはh100種類以上の生地から選べるパターンオーダースーツの専門店を年間出店数のうち3分の一を出店するそうで、最大手の青山商事は高額スーツを取り扱う店舗を都心部に年間3店舗ほど出店するらしいです。

3社がこぞって新業態や出店戦略の背景にあるのは、前述した団塊世代の大量退職によりスーツ市場の縮小が予想されるためで、新しい顧客層を開拓することが狙いで、しまむらが都心に出店地域をシフトしているのとは訳が違うのです。

スーツのチェーンが業績を拡大したのは90年代後半で、当時真空マーケットであった地方の郊外に低価格スーツをメインとした300坪クラスのロードサイド店をたくさん出店し、郊外で安い買い物ができる便利さから多くのビジネスマン、特に中高年層からの支持を集め、大きくなってきましたわけですが、前述の理由により新たな顧客開拓が必要となったわけです。

このような時注意したいのは既存顧客でもある郊外店舗のビジネスマンに合わない品揃えをしていはいけない、主力ターゲットを見失わないということで、高額スーツやレディスなど商品ラインがどんどん増加していくと新しい顧客層は開拓できるのですが、最も貢献度の高い既存顧客のリピート率が低下することがあるのも事実です。

いずれにしろ、これから展開されるスーツ専門店の都心部での戦いには参考となる経営改革事例が豊富にあることは間違いないと思います。


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by operationdesign | 2006-12-21 00:07 | 経営者、経営戦略
2006年 12月 18日

業務改革プロジェクトで店舗間接業務を大幅削減

このブログは企業の業務改革事例を調査・研究することで私自身の知識習得と小売業で働く皆さんの問題解決に役立ててもらえることを目的に運営しています。

【コラム】
多店舗展開していくには店舗のローコストオペレーションは必須の課題になりますが、すでに多店舗となった企業でも年々人件費は高くなっていくので、ローコストに押さえていく、コントロール機能が組織には必要です。

特に大企業ほど一度できてしまった仕事のやり方を変えていくことに抵抗があり、マネジメントなど人の力でローコストに抑えていくことはなかなか難しくなります。そのようなことから小売業の業務改革の中で最も多いテーマの一つに「店舗作業の削減」があります。

フォーマットにより違いがあるかと思いますが、店舗作業とは、入庫、陳列、ストック、値下げなどほとんどが商品にまつわる作業だと思います。ですから作業を削減するには商品配送方法や頻度を見直すことが最も多きな効果を生み出します。(投資額も大きくなりますが、、、)

商品供給方法の改革に次いで多いのが発注伝票や勤務時間の計算などの間接業務の削減です。本日投稿しました「先週見つけた業務改革事例」の中にイオンが2002年から4年以上も取り組んでいるBPRプロジェクトの事例紹介があり、間接業務の削減に大きな成果をあげられているようです。

事例によりますと、イオンでは各店舗の給料計算などの間接業務を本部に一括し集約し、従来の工数18.2人月を5.7人月まで減らすことに成功したそうで、それにより年間100億円近いコストを削減したとのことです。

同社の基幹システムはSAP社のR/3というドイツ製のERPパッケージですが、システムに入力するのは多くがパートタイマーでありマニュアルを読まなくてもすむように画面上に細かい説明を付け加えるなど簡単に操作できることにこだわったそうで、事務作業を削減するためのシステムですから操作画面にはこだわり独自に開発をされたようです。

私がこのプロジェクトが成功している要因は発足から4年経過しても事務作業の削減という目標を持ちつづけていたことだと思いますし、そのためにはトップのリーダーシップが業務改革プロジェクトで発揮されたことと思っています。

やはり業務改革の成果は地道な努力の積み重ねのようです。

---------------------過去の投稿はこちら-----------------------------
先週見つけた業務改革事例2006/12/18




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by operationdesign | 2006-12-18 06:42 | IT活用
2006年 12月 18日

先週見つけた業務改革事例

このコーナーでは先週1週間で私が見つけた情報システム活用事例を掲載しています。情報収集の手間が省けるかも

【紀伊国屋】携帯電話で在庫検索が可能
<データ>
①業態:書籍専門店
②概要:携帯電話から在庫の有無だけでなく書棚の位置を図で確認できる。購入サイトへはジャンプできる
③狙い:アマゾンなどネットショップへの対抗
④参考度:○ リアル店舗のネットショップの対抗策として前例がなく参考にできる
 (○、△、×の3段階評価)

【イオン】ITと業務集約で販管費にメス 店舗事務要員を3分の1に
<データ>
①業態:GMS
②概要:店舗の勤怠管理や資材発注などの事務作業を情報システム投資と本部で集中管理する部署を設置し大幅なコスト削減
③狙い:コスト削減
④参考度:△ 
 (○、△、×の3段階評価)

【ライトオン】店舗を起点とした現場主義の業績回復
<データ>
①業態:専門店
②概要:在庫計画や仕入計画など計画系システムの構築やロジスティック、ディストリビューションなどの在庫分析をデータマイニングにより実現
③狙い:情報を活用したスピード経営の実現
④参考度:× 事例自体は面白いが説明文が分かりにくい
 (○、△、×の3段階評価) 

【パルタック】医薬品仕分けにRFID活用
<データ>
①業態:医薬品卸
②概要:腕時計型RFIDの活用で物流センター内の店舗別仕分け誤配送防止
③狙い:作業時間の削減
④参考度:△ 大企業向けの事例
 (○、△、×の3段階評価)

事例に対するコラムがあればあらためて投稿します。お楽しみに。



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by operationdesign | 2006-12-18 06:31 | IT活用
2006年 12月 16日

無印良品の経営改革プロジェクト

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【コラム】
最近、良品計画に関するエントリーが多いですが、先日も「無印良品の改革」という同社の業務改革を書いた本を読みました。同社がしまむらの藤原会長を取締役に招き、抜本的な経営改革に取り組んでおられたのは有名な話で、私も大きな関心をもっていましたので、少し面白かった点をご紹介したいと思います。

良品計画が展開する無印良品が突然既存点売上が前年を割り始めたのは2000年からで、その後2003年までの4年間は毎年10%程度も既存店売上を割り続けました。赤字転落はされていませんでしたが、4年間も毎年10%ダウンすると単純計算で売上は6掛け程度になるはずで、危機的な状態におちいっていたことは間違いありません。そのような中、2001年に経営陣が交代し、2004年には既存店アップに転じたそうです。

そのような背景の中、現在の松井社長に変わってから、「ビジネスプロセス改革」「賃料最適化」「既存店営業力強化」「人材教育」など8つの経営改革プロジェクトを立ち上げられ、改革を進められてきたたそうですが、私が独自にまとめさせて頂くと
◆情報システム導入により衣料品の在庫コントロールを厳密に行い不良在庫を大幅に圧縮
◆著名なデザイナーと組んだり顧客の声を聞いたり、MDの付加価値を再構築
◆しまむら流の店舗開発・出店スタイルを導入
◆物流改革、本部の業務削減を行いコスト30%削減
このような点にまとめらることができます

中でも私がピックアップしたい具体的な内容は次の2点です
 ①クロスドッキング物流の中国への移管
 ②需要予測を活用したMDサイクルのウィークリーマネージメント

まずはじめに物流機能の中国移管ですが、最近、アパレルメーカーなどで店舗別の配分作業(クロスドッキング)を中国の物流センターでやる企業が増えています。良品計画もこれを実施し物流コストを大幅に削減されています。詳細は不明ですが、自社で行っていた配分作業をアウトソーシング業者に業務委託、3PLを行うことで自社物流は通過型物流として活用し売上比4.4%あったコストを3.7%まで低下することに成功したそうです。

荷物が小分けされた状態で輸入するわけですから、コストは増加するのかと思えますが、最近多くのアパレル企業がこの手の中国へのクロスドッキング物流移管を行っているので、効果があるのではと思っています。

そしてMDのウィークリーマネージメントですが、従来のアパレル企業のMDマネージメントは月単位の予算管理が主体であったと思いますが、実際にはバイヤーと取引先担当者の間で決定されていることが多く、そこには顧客の意見や現場の意見などは反映できない状態で、出来ない理由はマネージメントする立場の部長クラスが商談や仕掛状態、販売動向などを把握しきれていないためによるものであったと思われます。

しかしながらそのような大量の情報を把握できるにも昨今の情報技術の進歩により可能となり、無印良品ではデータウェアハウスという情報分析用のデータベースを構築し、データマイニングという分析ツールを使い、週間単位で予算と実績がリアルタイムに確認できるシステムを構築されたそうで、そのデータマイニングをバイヤーが使いこなし発注量やマークダウンを行っているそうです。

データマイニングでは他にも自動発注や需要予測にも使われており、社内の業務プロセスの中に構築されていることがうかがえます。このデータマイニングを使うと自動発注や需要予測機能があることは多くの人がしっているのですが、この機能を使いこなされている小売業は少ないはずです。

需要予測を使うにはパラメータ設定やマスタデータの入力が必要ですが、適用する予測モデル(移動平均や一次指数平滑など)はどれにするのか、安全在庫は何日にするとか、かなり数学的なこと勉強したうえで天候に大きく左右される商品特性も考慮にいれ、パラメータ設定内容を定義しなければいけません。使いこなすにはかなりの調査と研究が必要なのです。

アパレル商品は販売期間が短いのでシーズン末期には売れなかった在庫は必ず残ります。これを次シーズンまでにマークダウンを行い販売するというライフサイクルなので、そのシーズン末期に残るであろう在庫を見越して値入(売価設定)を行いますので、需要が予測やウィークリーでの在庫管理(マークダウンシミュレーションなど)ができるならシーズン末期の在庫が減らせることが出来ます。

シーズン末期の在庫が減らせれば余分な値入高を設定しなくて良くなりますので、売価は安くなり、顧客に還元できるのです。即ちこのようなソフトウェアを使いこなすことができれば同業他社よりも売価を下げることができ、尚且つ粗利益高を確保することができるのです。

少し長くなりましたが、同社ではこの改革プロジェクトの成果もあって2004年以降、既存店売上は100%を維持し、今期は最高益を更新する見込みで、もう完全復活したと言っても良い状態だそうです。

今後とも日本発の生活提案チェーンとして日本の日常を豊かにして頂けるような活躍を期待しています。


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by operationdesign | 2006-12-16 20:45 | 経営者、経営戦略
2006年 12月 15日

eラーニングを活用した販売スタッフ教育

このブログは企業の業務改革事例を調査と記録をすることで私自身の知識習得と小売業の問題解決のヒントにしてもらえることを目的に運営しています。

【コラム】
皆さん、こんにちわ。12月13日に日経MJに青山商事がeラーニングを使い、接客や商品知識教育を店舗の販売スタッフに行うとの記事が掲載されています。小売業では現場でのOJTが教育の基本だと思いますが、レジや商品陳列など店内作業はOJTで教育できても、接客技術や本部メンバーしか知らない商品知識を教育するのはOJTでは難しいのです。

その上、多店舗展開していると頻繁にスタッフを集めることもできず、集合教育(OffJT)すらままならない状態ではないかと思います。私も過去にファッション店のスーパーバイザーをしていましたが、集合教育ができたのせいぜい年に2回で、夏は水着、冬はコートの接客技術や商品知識を教育しておりました。

そのようなことから接客方法は体系的にカリキュラムを作ることもできず、結局従来と同じく、各自が自分の感性でお客さんと接しているのでははないかと思うのです。それが故に経営者のかたは、顧客接点でもある販売スタッフの応対に危機感をもたれてている方が多く、販売スタッフの教育には以外と関心の高いテーマでもあるのです。

今回の青山商事の事例では、同社の694店舗にeラーニング用の専用端末を設置し、パートを含む約3000人のスタッフ全員に学習を義務付けるそうです。

記事をよく読むとこのシステムはウェブサイトに販売スタッフへの問題と用語集を掲載していることと本部側でユーザーの学習履歴を管理しているだけの機能のようで、eラーニングというよりも社内ウェブのようです。それ以外にはIDとパスワードなどのセキュリティ対策が施されていますが、これなら比較的低コストで導入できるシステムではないかと思います。

そして、最初に申し上げたとおり多店舗展開している専門店チェーンでは集合教育をする時間や本部とビジュアル情報を共有できる時間もありません。このシステムは簡単なシステムですが、そのような教育しづらい背景をもつ企業には効果がある情報ツールではないかと思います。

ウェブ問題集には業界用語や商品知識で6000問もの問題が掲載されているそうなんですが、少し注意したいこととして、実際現場でお客さんは専門用語なんて尋ねてこられませんし、専門的なアパレル知識も聞いてこられません。その代わりサイズの合わせ方や流行のカラーや組み合わせ方など、使い方や楽しみ方を聞いてこられます。素材や縫製などの専門知識など作る側の知識なんて全く関心がないのです。

現場から長く離れられているような人事部の人が販売スタッフ向けの問題集を作るとこのようなことになりかねません。やはり忙しくても地区長クラスが問題集の作成には参加すべきではないかと思っています。


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by operationdesign | 2006-12-15 00:30 | 経営者、経営戦略