人気ブログランキング | 話題のタグを見る

CRMの営業活用ブログ

opedesign.exblog.jp
ブログトップ
2006年 05月 26日

セブンイレブン、店舗情報システムを刷新

皆さん、こんにちわ。このブログは小売業で働く方やその業界に関連する方々に日経ニュースを役立つ情報にしてもらうことを目的に運営しております。どうぞよろしくお願いします。

【昨日・今日の業界ニュース】
●セブンイレブン、店舗情報システムを刷新
●セブン&アイ、自社株4億2750万株を消却へ
●ダイエー株主総会、本業低迷に不満相次ぐ
●ユニクロ、NYに最大店舗・ロゴマークはカタカナ表記
●ユニクロ、中国生産比率を引き下げへ
●松坂屋、接客の人材派遣・テンプスタッフと新会社

【コラム】
5月26日の日経新聞にセブンイレブンがあらたに500億円を投資し情報システムを刷新するとの記事がありました。同社の情報システムというと多くの書籍でも紹介されているほど業界内では多くの人がベンチマーキングする有名な情報システムであり、今回の記事も非常に興味深く拝見させて頂きました。

一般的に大企業の情報システムは大きく業務系と情報系に分けることができます。業務系とは発注や入出庫管理、給料計算や会計など基幹業務を支えるシステムのことで、最初にデータが入力されるシステムでもあり、ERPパッケージなどもこの分類に入ります。一方、情報系のシステムとは、業務系システムに入力された情報を分析や管理に活用するもので、情報を経営に生かせるものにするシステムです。ビジネスインテリジェンスやデータウェアハウスなどと呼ばれています。

情報系システムは、トップや従業員のITリテラシーやITに関する成熟度が高い企業でないとなかなか使いこなせません。ウォルマートのデータウェアハウスも有名ですが、それはシステム自体もすごいものではなく、現場の店長が活用して品揃え改善やコスト削減などを行える仕組みがすごいことなのです。

今回のセブンイレブンの記事は情報系システムであり、活用の仕方が注目すべき点になります。記事によると店舗立地を100タイプにも分けて商品動向を分析するそうでその細かさにも驚きますが、面白いのはその分類方法です。立地条件別に住宅地、繁華街、幹線道路沿いなど5つの項目に分類したあと、更に学校や工場など近隣施設があるかどうかで21もの条件を設置し立地条件をグループ化されていることです。

立地条件を5項目の分類することは多くの企業でもされていると思うのですが、近隣施設の情報をトリガーにした分類という事例は聞いたことがありませんし、立地特性に合わした品揃えや販促に生かすことが狙いだそうですが、逆に言うとお客さんのニーズが多様化している現在では店舗を100種類にもグループ化しないと客層に応じた品揃えにするためのデータは得れないということでもあります。

コンビニ業界で最近、個店別の品揃えに取り組む企業が多いですが、その店独自の商品は全体に占める割合は10~15%程度だと聞いたことがあります。それ以外商品は全て本部が調達する商品なので、本部が調達する商品を客層ごとに応じてコントロールすることできれば同業他社に比べて有利になることは間違いありません。

そして、チェーンストアは本部で一括調達することで顧客にメリットが寄与できる商品を提供できるのであり、昨今この規模のメリットを否定し個店別にバラバラに品揃えすることこそ正しいというような誤解がマスコミに取り上げられていますが、本部の一括調達メリットを生かしつつ、店舗の客層に合わせてコントロールすることが本来あるべき姿であり、それこそが顧客にとっては最もメリットがある品揃えになるのです。

店舗の立地条件を100種類までも分類する背景にはこのような理由があるのではないでしょうか?今後これを実現するためにどのような体制で取り組まれるかに注目していきたいと思います。



↓ ブログランキングに参加中です。応援お願いします。↓

  クリックお願いします  




このブログはオペレーションデザインが運営しております



by operationdesign | 2006-05-26 09:46 | IT活用


<< RSSリーダーでリアルタイムな...      ウォルマート、韓国より撤退 >>