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2006年 05月 15日

ライトオンMDの中途半端へのこだわり?

皆さん、こんにちわ。いつもお読み頂きありがとうございます。
このブログは小売業で働く方やその業界に関連する方々に日経ニュースを役立つ情報にしてもらうことを目的に運営しております。できるだけデイリーで更新していきたいと思っています。末永くよろしくお願いします。

【昨日・今日の業界ニュース】
●CCCがすみや買収、CD・DVD販売最大手の体制固め

【コラム】
5月15日の日経MJにライトオンの藤原社長のインタビューが掲載されていました。その中で私が大変興味深く思ったのは、中途半端と批判をされながらも揺ぎ無いMDへのこだわりと粗利益率47.6%というNB商品主体の品揃えで信じられないような高い粗利益率を生み出す支えをしている在庫管理システムでした。

同社はこの4年間でなんと売上高を8割と驚異的な伸びをしめされたのですが、その背景にはデフレによる厳しい価格競争で安売り戦略にでる同業他社と主力商品であるジーンズの顧客を奪われかねない高級ジーンズを販売しはじめた百貨店や高級ブランドとの激しい競争環境がありました。

このようなジーンズ市場が低価格化と高級化という二極化が進む中、同社の藤原社長はあくまでも高すぎず、安すぎない商品こそもっともボリュームマーケットであることを信じ中途半端と言われながらもその価格帯の商品を継続して品揃えすることにこだわり続けられたそうです。

実際、中心顧客がファッション志向の強い若者を想定すると値段よりもかっこいいかどうかが選択基準になりますし、高級ブランドはジーンズを購入する人よりそのブランドにアイデンティティを持つ信者的な人が購入するケースが多いので、同社の選択は間違ってないことは確かなのですが、バブル崩壊後の業績悪化に苦しむ衣料品の専門店チェーンが生き残るために次々と新しいブランドや商品を開発を展開されている中で、マスコミやアナリストからは中途半端と批判されながらもその信念を貫くことは並大抵の精神力ではできないことだと思います。

その他の戦略にしても、PB商品や団塊の世代向け商品開発など同業他社が相次ぎ新しい戦略を出す中でも同社はPB商品も拡大予定ではあるのですが、あくまでもメインはNB商品であることはしっかり認識されており、そして団塊の世代のマーケットの魅力に揺らぐことなく、従来どおり若者をメインとしたMDコンセプトを貫くそうです。

あくまでもMDはこの"中途半端さ"を維持し、MD改革よりも売場の大型化戦略とロードサイドからショッピングセンターという出店戦略の転換により4年で売上8割増という実績を生み出されたのです。売上拡大の背景には、藤原社長のお客さんが求めているものは絶対に見失っていないという揺るぎない信念があったからに他ありません。

今回のインタビューから、事業を展開している者にとって自分の事業が顧客から支持されることに揺るぎない自信を持たなければいけないということを学ぶことが出来ると思います。



▲本日の教訓▲
事業を展開するには、顧客から支持されることを確信できるくらい徹底して顧客ニーズを研究しておかなければならない。


(明日の記事も同じ記事の在庫管理システムについて書く予定です)


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by operationdesign | 2006-05-15 18:26 | マーケティング


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