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2010年 03月 29日

高島屋とH2Oリテイリングが経営統合を断念 

おはようございます、上嶌です。今日は経営統合のハードルの高さのお話です。

3月29日の日経新聞に百貨店の高島屋とH2Oリテイリングの経営統合が白紙撤回になったとの記事がありました。

撤回の原因となったのはMDに対する考え方の違いが大きな原因のようで、H2Oは阪急、阪神百貨店の梅田本店が中心としてMDであり、一方高島屋は地方も含め全国20店舗を個別に対応するMDというのが基本方針のようです。

そして、仕入れ方法についても、買取を増やすべきというH2Oに対し、販売した分を仕入れたこととする従来のやり方(消化仕入れ)を主張する高島屋の間にも軋轢が生じたようです。

記事を見て感じたのは主導権を握っているのは高島屋で、従来からの考えを主張され、競争激化による切羽つまった状態のH2Oの改革路線には同意しなかったように見えました。

両社のCEOの会見ではリーマンショック以降、規模の経済が百貨店の利益につながらないという見解でしたが、もとをただせば百貨店ビジネスそのものが見直しをしなければ顧客からの支持は得れないという状況の中、規模経済を追求することでバイイングパワーを向上させ、生き残りを図ろうという動きだったはず。

しかし、各論をつめていけば同意にいたらなかったということだと思いますが、店舗別の品揃えや仕入れ方法などの各論は、もともとの統合の理念でもある百貨店ビジネスの構造改革よりも優先すべきことなのか?少し疑問に思いました。

キリン、サントリーの統合撤回以降、自社の理念を曲げるよりも統合統合は優先しないというような風潮があるのではないでしょうか? キリン、サントリーと百貨店業界ではその収益レベルに大きな差があり同じように考えることはできませんし、もっと切羽詰まった状況であるはずです。

経営統合してもしなくても、いずれにしろ、百貨店のビジネスモデルを顧客視点から全面的に見直さなければ、バブル崩壊時に破綻したダイエーやマイカルなどスーバー業界と同じ道をたどることは間違いないと思います。


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by operationdesign | 2010-03-29 10:18 | 経営者、経営戦略


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